記録的な猛暑が続いていますね。
ギャラリーメンバーもそうですが、終日外で仕事をする大工や工事部メンバーはもう真っ黒に日焼けして、厳しい暑さの中、毎日頑張っています。
さて、先日お引渡しを控えた「成田西町の家」の完成見学会を開催させていただきました。
見学会当日は、設計を手掛けた建築家・作人の加藤氏も会場に常駐してスタッフと一緒にご案内。おかげさまで多くの方にご来場いただき、好評の中、終えることができました。ご参加いただきましたお客様、ご協力いただきましたお施主様にこの場を借りてお礼申し上げます。
「畔に住む|HOTORI-nism」というタイトルがついた「成田西町の家」。
どのようなお住まいが完成したのか、少しご紹介いたします。
写真:深い軒が架かるテラス。椅子を置いて寛だり、BBQを楽しめる十分な奥行きが確保されました。
散策路が抜ける緑豊かな公園の池の畔(ほとり)に計画した家は、水面と樹影と空景による四季折々の姿を目の前で楽しめる立地です。その特別な環境に応える建築は、主張することなく、眺望を引き立てる側という意識を持って計画されました。
写真:夕方4時過ぎのLDK。
池は敷地の西側にあり、眺望を得れば西陽が入るというジレンマがありましたが、開口の高さを景色が成り立つ限界まで低く抑え、かつ深く軒を出した縁側(テラス)空間により、夏の西陽の入る時間が少なくなるよう構成されています。
写真:複数人でも作業がしやすいセパレート型のキッチン。奥には家電やごみ箱も収納できるパントリーが設えられています。
写真:ダイニング越しに前面道路側のバルコニーを望む。バルコニー外の白い目隠し壁は、プライバシーを確保しながら天空からの光を反射させ、風と共に明るさを室内へ取り込みます。
また、池の水面に反射する陽光が天井に揺らいで映る稀少な時間などもあり、畔の風情ある暮らしを堪能できる2世帯住居となっています。
写真:親世帯のLDK。穏やかな畔の景色を望むことができます。写真:親世帯の寝室の建具にはお母様手製のステンドグラスがはめ込まれています。
写真:二階ホールを望む。右手の壁向こうにはウォークインクローゼットと洗濯室が配されています。
視線を公園へと誘い、景色を美しく切り取る深い軒とテラス壁、窓を開けると水面で冷やされた風が抜けるLDK、空調をコントロールしながら視線を抜き、実面積以上に拡がりを感じさせるホールの大きなガラス壁、空間に奥行きを持たせるため微妙に配色を変えたグレーの壁と建具など、細やかな工夫の積み重ねによって、この心地よい空間が生まれたのだと改めて感じました。
家具が入り、暮らしが始まるとより魅力的な空間となることでしょう・・・お引っ越し後が楽しみです。
「成田西町の家」は土地探しから家づくりをご提案させていただきました。
土地のご案内を重ねる中、担当した建築プロデューサーの樋口はこの土地を見た瞬間に、完成する建物の姿と、そこで暮らすご家族のイメージがかき立てられ、熱くお客様の背中を押したそうです。
今回のような特別なロケーションとの出会いは数多くあるものではありませんが、視点を変えて周囲の緑や空、山並みの遠景などを美しく切り取り、空間に取り込むだけでも、暮らしに大きな違いを生み出すことができます。
ハウスメーカーや建売とは全く異なるアプローチで家づくりを提供するIFA住宅設計室。ぜひお気軽にプロデューサーへご相談ください。(中井)