プロデューサーの樋口です。
自邸の玄関扉を開けると、ニッチのある折れ階段が目を引きます。
ニッチには季節や気分に応じ、お気に入りのモノを置くようにしています。
旅先で買った焼物の器、アイアンのオブジェや季節の花などなど。
縦に長いニッチなので、台座に背の低いモノを置きつつ、中間を別のモノで飾るのもよいなと考えていましたが、
都合よくバランスの取れるモノとの出会いがなかなか無く、いよいよ自分で掘った木彫りのオブジェを飾る事にしました。
この自作のオブジェですが、
少し前まで山之上のIFAギャラリーで隔週開催していた彫刻サークルの時間にコツコツ掘ったモノです。
彫刻サークルは仏像を彫るために結成されたIFA有志によるサークルで、
講師は私の父が担っておりました。
定年退職後、仏像彫刻と出会った父はすっかり夢中になり、
人様に見せられる腕前にまでなったところで菊井前代表の目に留まり、白羽の矢が立ったのでした。
そんなサークルの趣旨はそっちのけで、息子の私は好きに、手の赴くままに、
普段は気恥ずかしくて交わせないような親子の会話を、
サークル部長の益田や中井の力を借りて行えるという時間を楽しみながら、掘り進めました。
「お前は何を掘っているのか」と毎度不思議そうに聞かれるのですが、自分でも分からないという、フィーリングだけで仕上げてしまいました。
そんな感じなので作品タイトルもありません。
いつかしっくりくるタイトルを付けたいとは思います。大袈裟ですね…。
飾ってみると、手前味噌ながらなかなかユニークな陰影が出て良いです。
自己満足の世界ですが、こうした愛着を持てるモノを飾るだけでも、
家はより楽しく慈愛増していく気がします。
他のニッチにも飾れるものを増やしていきたいですね。
子供たちにも、何かしらよい作品をつくったら飾ってあげるよと言っていまして、
制作意欲をくすぐっております。
自由な想像力で驚かせてくれる日を楽しみに…。(プロデューサー樋口)