枚方を中心に、「建築家と建てる家づくり」を提案するIFA住宅設計室。
次世代へ受け継がれる家づくりを目指して活動を続けています。
そんな家づくりへの想いをお客様と共有できることを願って、家や暮らしにまつわる様々な情報やスタッフの日常を綴ったIFA住宅設計通信を年に4回発行しています。
そこで連載中の建築家エッセイ。
今回のテーマは、「心に残っているホテル」。
建築家・藤森大作氏に綴っていただきました。
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普段、旅行しても格安の宿を探して素泊まりすることが多く、あまりいいホテルに泊まる事もないのですが、唯一奮発したのが新婚旅行で行ったシチリア島にある「CAPOTAORMINA(カポタオルミーナ)」。
映画「グランブルー」で主人公のジャック・マイヨールとエンゾがこのホテルにあるレストランで「海の幸パスタ」を食べるシーンがカッコよくて、どうしてもこの場所に行ってジャックと同じ海の幸パスタを食べたい!この一心で行き先を決めたのでした。
旅行当日、台風に見舞われ関西空港で11時間足止めされ、振替で飛ばされたタイの空港で猛ダッシュ!タイから乗った飛行機はフランス・ドゴール空港へ。拙い英語しかできない二人は空港で右往左往・・・なんとかシチリア島行きの飛行機に乗れたものの、そこからホテルに着くまでも珍道中の連続でした。
ヘトヘトになってようやく着いたホテル。ロビーや部屋はあまり覚えてないのですが、洞窟をくり抜いたようなレストランのアプローチと美しい地中海の景色と、海の幸パスタは忘れることができません!
・・・というのは嘘ではるか昔のことなので味は忘れました(笑)
コロナで旅行にも行けないのでゴールデンウィークは久しぶりに映画を見て、若かりし日を思い出してみます。
↑ 実際に訪れた時の藤森先生の写真。まさに映画と一緒ですね!
↑ 洞窟をくり抜いたようなレストランのアプローチ。この先に地中海の美しい景色が待っています。
(IFA住宅設計通信 Vol.78/2021年5月発行より)