IFA建築研究会に参加してきました。
お客様であった紺谷。
IFA通信で報告を読んでいましたが、今回は、社員として自分が参加です。
安藤忠雄の元生家というマニアックなスタートから、安藤忠雄設計の「日本橋の家」(現ギャラリー)にて建築家の住宅模型展を鑑賞し、
岸和朗設計の「日本橋の家」(間口なんと2.5メートル!)、
村野藤吾設計の「大成閣」にて昼食をとり、
安藤忠雄設計の「galleria acca」
移動して安藤忠雄の代表作、「住吉の長屋」で時を刻んでもなお美しいファサードに感動し、 村野藤吾の処女作かつ最晩年作である「日本基督教団 南大阪教会」を見学。そこから、交久瀬さんの在籍したヘキサによる「Rojiコート」、 天王寺の元村野藤吾の事務所を外観から見学し、是非とも中を見たいと願いつつ、 最後は社長のご希望で、ハルカスに上るという。
なかなかお腹一杯!なコースでした。
今回、日本橋の家では、元住人であり、最近ギャラリーへとリニューアルされた金森氏、 南大阪協会では、牧師様にお話を伺うことができました。
日本橋の家は、間口3m、奥行15m、建坪13坪の都市型狭小住宅です。
行ってみて驚くほど、にぎやかな街中にあって、誰もが通り過ぎてしまいそうな細い間口の建物です。
入ってみると、細い階段で上へ導かれ、3階部分の中庭に着きます。
この部分には、住み始めてから可動式の屋根をつけられたとのこと。
中庭には、左右二つの階段が向いあっていて、4階の2つの子供部屋へとつながります。
そう、子供部屋の行き来は、一度階段を下りて上らないといけないわけです。
住吉の長屋は、中庭に屋根がありません。
トイレに行くのも傘をささないといけない。これは有名な話ですね。
日本橋の家のエントランスには、安藤さんからのお手紙が貼ってありました。
「難しい家だと思いますが、頑張って住んでください。」
コンクリート打ち放しの家は、かっこいいですが、寒さや結露などもあり、
一般人からすると、住みこなすのが難しいのでは?と感じます。
しかし、金森さんは、本当にこのお住まいを気に入っておられて、 住んでいたころの様々なエピソードや、好きな空間、好きな時間など色々お話下さいました。
この安藤建築のすばらしさを、皆さんに伝えたい思いで、
ギャラリーとしてリニューアルされたそうです。
1981年に建てられた日本基督教団 南大阪教会の礼拝堂も、とても大切に使われており、ほぼオリジナルそのものの姿を見ることができました。
カタコンベをイメージししてつくられたという教会内部は、 静寂で落ち着いた空間となっていて、 凹凸感のある壁面や、オリジナルの照明と控え目にあけられた窓のリズム、 年月を重ねた家具や手すりなどの使い込まれた雰囲気も、 全てが奇をてらわず、丁寧につくられた、居心地のいい建物でした。 (残念ながら内部写真は掲載不可でした。ぜひ実際に見学に行ってみて下さい)
こちらは日本基督教団 南大阪教会の塔屋。こちらは1928年に建てられたもの。
どちらの建物も、建築家の思いがこもった作品を、使う人が価値を認め、本当に愛情をもって使ってこられたのが伝わりました。
共に年月を経ていますが、古さではなく、「生きている」建物として、 現在進行形で使用され、人々に愛されているというのが素晴らしいですよね。
ライターでもなんでもなく、すごく素人の感想で恥ずかしいですが、 建築研究会のツアーを通じて、愛着を持って使われていく建物、まさに「次の世代に住み継がれる家づくり」というIFAのコンセプトに、 自分も貢献していければなぁと思った一日でした。
それにしても、交久瀬・真島両先生の知識には驚きました。
私ももっと勉強しないといけません!
アテンドして下さった交久瀬先生、企画して下さった室長、
皆様、ありがとうございました!
楽園不動産でも建築家展、続きます。詳しくは、こちらから。(紺谷)