こんにちは、アシスタントの中井です。
先日、WORKSに公開した藤森先生設計の新築事例「燦燦-家族を照らし、つなぐ-」。
竣工写真撮影時にアシスタントとして、私も同行させていただきました。
↑ 撮影のワンシーン。カメラマンの母倉氏とスマホで撮影する藤森先生。
撮影はお引渡しより約2年後の2023年6月。ご相談に来てくださった頃はご夫婦お二人であったご家族構成も変化し、今は二人のお子様とご家族四人で暮らしておられます。
お引渡し直前に誕生されたご長男がまだ奥様のお腹にいた頃、打合せの合間に「こんな名前で考えているんです~」と話してくださったのも懐かしい思い出です。
さて、そんなY様邸の家づくりのご要望は、「明るく庭に面したLDK」「これから生まれてくる子どもを見守りやすい配置計画」「子育てしやすい動線計画」でした。
そこで藤森先生が描いたのは1階LDKのプラン。
大開口の木製建具を引き込むとデッキテラスを介してリビングと庭が一体的につながり、奥行きのある空間が広がります。
ダイニング上部には吹抜けが配され、上階の窓から取り込んだ光が下階へ降り注ぎ、ダイニングとキッチンをさんさんと照らしていました。この吹抜けは、二階部分の木製の小窓を介して寝室や子ども部屋と一階のLDKをゆるやかにつなげ、階を隔てながらも家族の気配を感じられる装置となっています。
家事動線への配慮はさすがの藤森先生、家族を見守る要の位置に配したキッチンに立つと、ダイニング、リビング、庭まで見渡すことができます。キッチン正面の和室は、お子様のお昼寝等にも大活躍。玄関もすぐ近くのため、帰宅された家族をすぐに出迎えることができます。
↑ 地窓より植栽と光を取り込む玄関スペース
玄関とキッチンは大容量のシューズクローゼットを介してつながり、階段下にはアイロン掛けもできるワークスペース、階段横の扉の先には、浴室や洗面脱衣室の水廻り、室内干しスペースと、1つの動線上に家事スペースが集約され、お子様を見守りながら、テキパキと家事をされるご夫婦の姿が想像できました。
↑ 左の扉は室内干しスペースとつながり、洗濯から干すまでの動線は最短に計画されています。
階段を上ると、正面には吹抜けに面するスタディーコーナー。
階段の手すりを利用した絵本棚、その奥にはピアノ室が続き、廊下と子ども室が一体となった楽しい空間に。
主寝室の一角にはご主人の書斎も設けられています。それぞれ専用のワークスペースがあると嬉しいですよね。
Y様邸の床材は、足に優しく肌触りが良い杉の無垢板張り。
柔らかく傷がつきやすいため、お子様が小さい間はLDKにはキッズ用のクッションフロアを敷いて対応されていました。(撮影のために撤去+再設営…ご協力いただき、本当にありがとうございました)
また梁をはじめ木部はオイルでメンテナンスをされたそうで、木の風合いに深みが増していました。
無垢板は、水濡れ時はすぐに拭き取る等していただいたら、ある程度はほったらかしでも大丈夫ですが、Y様のように定期的にオイルや蜜蝋ワックス等でお手入れをしてあげると味わいが増してより美しくなります。手をかけた分だけ応えてくれるのが無垢板の面白い所ですよね。
一日の撮影を通して、楽しみながら大切に住んでくださっていることが伝わりました。
長時間の撮影にご協力いただきまして、本当にありがとうございました。