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現場レポート

スタッフの家づくり―谷口邸「木製建具」

現場レポート
2021.01.12

IFA住宅設計室のプロデューサーとして長年皆様の家づくりに携わらせていただき、ついに私も自邸を建てさせていただくことになりました。
今まで、何千もの建築家が描いた多様なプランを目にしているのですが、実は自邸のイメージが全く沸いていませんでした。

建築家の選定は私では決めきれず、妻に一任し、安原三郎先生にお願いいたしました。
先生は「私の遺作になる」と冗談をおっしゃっていましたが、プランするにあたってまずは土地をじっくりと何回も見ていただき、谷口家(妻の)の要望を聞いていただき、プランが完成しました。流石だなと思ったことは、最初の提案から基本プランがほぼ変わらなかったところ。建築家の凄みを感じました。

現在は木工事中ですが、毎日のように現場に顔を出しております。

建築場所は防火のための建築制限の緩い地域ですので、メインの開口には木製建具を多用しました。この木製建具、正直、気密性、断熱性はアルミサッシや樹脂サッシに比べると性能は劣ります。
ただ、アルミサッシでは出すことのできない、落ち着きのある空気感、木製建具を構成する木の枠、木枠の納まりがとても美しいのです。
T-HOUSE
T-HOUSE (1)写真:現場での木枠加工の様子。棟梁の坂本大工が手掛けました。

性能やメンテナンス性を重視される方にはお勧めいたしませんが、いかにして機能的で美しい納まりとするかは建築家の腕の見せ所であり、その図面を読み解き、木材1本1本の動きや特性を見極めながらカタチにする大工の技能の結晶である木製サッシを皆様に見ていただきたいと思っております。
T-HOUSE (2)
2-1024x676写真:安原先生設計のはすまがりや。LDKの開口部は木製建具を採用しています。

また、普通の家ではあまり考えられませんが、天井高が2mを切っている箇所もあります。矛盾するかもしれませんが、低い天井が生み出す開放感を感じる家になると期待しております。

プロデューサー谷口

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