藤森の敬愛する堀部安嗣さんが設計された社会学者である松原隆一郎さんの書庫です。
わずか8坪の敷地に、松原さんの蔵書1万冊と祖父の仏壇をおさめるスペース、執筆をされる為のスペースという一風変わったプログラム。
たくさんのエスキスを経て堀部氏が出されたプランは 四角いコンクリートの塊を縦に円筒形にくりぬき、アリの巣のようにつないだプラン。
円筒に沿って本棚がぐるっと並び、グンナール・アスプルンドの「ストックホルム市立図書館」をギュッとコンパクトにした様な感じです。
(筒状の本棚の中を走る螺旋階段。本棚の途中には祖父の仏壇が)(一番下の階は執筆スペース。とても落ち着くそうです。)(グンナール・アスプルンドの「ストックホルム市立図書館」)
今回紹介させていただいた「阿佐ヶ谷の書庫」
土地探しから完成までの一部始終を松原さんがクライアントの立場から書かれた本があります。「書庫を建てる」とても面白いのでご興味のある方は是非。
藤森 大作
IFA住宅設計通信 2016年7月号 建築家エッセイより
----------------------------------------------------------------------------------------------------
IFA住宅設計通信は、IFAで家づくりをしてくださったお施主様、IFAの見学会やイベントにお越しいただいたお客様にお送りしている、季刊誌です。
IFAの建築家による「建築家エッセイ」や建築研究会のレポートや室長菊井によるコラム、見学会情報など様々な情報をIFAスタッフ自身が文章を書き、発信しています。
室長や建築家、スタッフ、社内の雰囲気が伝わる通信となっています。
家づくりをお考えの方にご覧いただければ幸いです。