BON APPETIT-3世代が食卓を囲む-
BON APPETIT-3世代が食卓を囲む-
幹線道路から奥に入る閑かな住宅地。その角地に建つ2世帯住宅です。 各々時間軸の異なる家族が生活することを基準に話し合われた末に、「炊事と食事を共時できる家」という方向性が決まりました。 共有可能な領域を世帯別に設定し、ご家族の生活動線を考え、下階に親世帯、上階に子世帯、その中間階に「共有の台所と食卓」のある計画としました。世帯が分かれる上下階が、食事という行為を解して、その中間階となる場を共有し、互いの世帯と程よい距離感を保てる空間構成です。 南側の庭から、下階のリビング、中間階と連続してつながる構成で、家の中心となる高天井の食卓は、奥行きのある空間となっています。また、上階のリビングも食卓の空間に面した窓を設置して、下階の気配を感じられるようにしています。 プライベートやパーソナルの空間を優先させてしまう時代に、3つの世代が1つの食卓を囲んで食事することを主題にしたこの家は、ご家族皆さんによって、より豊かな時間をご賞味できることと思います。(Photo:Akira Ito/Shogo Nakashima)
注文住宅
建築家
竹内 美穂+加藤 純
一級建築士事務所 作人