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建築研究会 建築家・藤井厚二「八木邸」レポート

建築研究会
2017.06.07

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去る3月、香里園の駅から徒歩でも5分程の場所にある、築87年の木造二階建ての住宅・八木邸を、建築家である交久瀬先生につれられ、室長菊井、明子、現場監督の丹田、アシスタント中井、そして私プロデューサー益田の有志メンバーで訪問して来ました。
大正から昭和にかけて活躍した、建築家の藤井厚二が手掛けた住宅です。

代表的な作品としては京都の大山崎に現存している「聴竹居」があります。
藤井氏は環境工学に関心を高め、日本の風土に適した住宅を理想として設計を行いました。冷房がまだ一般家庭に整っていない時代、この聴竹居では和室と居間との繋がりを小上がりにし、その段差には夏の西風が通り抜ける通気口を設けました。

熱や湿気が各室の天井部分の排気口を通じて空気が屋根裏へと抜ける流れをつくり、一年を通じて快適に過ごせるよう、実験を繰り返し確立させました。

そして二年後、同じ手法を取り入れた八木邸が手掛けられました。

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外観は幾層にも重ねた銅板葺きと瓦屋根の対比がうまく調和しており、御影石を三段上がった玄関扉には文様的にガラスがはめ込まれ、脇の三角照明もモダンです。

各室は当時の暮らしをしのばせる調度品がそのまま展示されていました。
東の奥にある調理室などは床板を除いた木部すべてが白く塗装されていて、
漆喰の壁と合わさって明るく楽しい雰囲気。当時三人の女中さんが居たとのこと。

応接室は造り付けのソファの横に床の間という和洋折衷も
違和感なく落ち着いていました。

私が特に気に入ったのは一階の書斎。南西の角に内障子の入った窓があり、柔らかい光が差し込んでいて、その横に当時の机と椅子が置かれている。この空間にはときめいた。

その他、部屋数が多く全て伝えきれませんが、家具やテーブル、照明器具までも藤井氏自身がデザインし、究極には「藤焼」と称して施主に贈った陶芸の焼き物が飾られていました。

百坪の敷地に現存している希少な木造住宅。

室内の写真は公開不可となっており、この場でお伝えできないのが、とても残念です。完全予約制ですが、枚方近郊にある名建築のひとつ。
ぜひみなさんも一度訪れてみてはいかがでしょうか。

HPはこちらから>>

連れて行ってくださった交久瀬先生によると、同じ敷地内に立つ隣の住宅は、フィンランドが生んだ20世紀の巨匠アルヴァ・アールトの、唯一の日本人の弟子である武藤章の作品だそう。

こちらはまだ住宅として使われているため、見学はできませんが、アアルトのデザインを受け継いだ住宅を外観だけでも十分に楽しめます。
八木邸を訪れた際はぜひあわせてご覧ください。

建築プロデューサー 益田大治

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建築研究会@金沢③

建築研究会
2016.12.14

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先日からたびたびご紹介しておりますが、

3日間お休みをいただき、IFAスタッフと建築家と大工さんとで

石川県まで建築巡礼の旅に行ってきました。

いろいろ歩き回った中から少しご紹介いたします。

 

「中谷宇吉郎 雪の科学館」

建築家:磯崎 新

中谷さんの言葉のなかに

「雪は天から送られた手紙である」とあります。

また磯崎さんは

「この建物は、その雪をうける両の掌でありたいと思っている」とあります。

六角形の連鎖する塔を残して、環境にとけこみ姿を消しています。

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「加賀片山津温泉 総湯」

建築家:谷口 吉生

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美術館のような外観ですが公衆浴場とカフェです。

この日は男性が潟の湯でした。(森の湯と潟の湯が男女日替わりで入れ替わります)

おそらく日本一現代的に洗練された温泉施設と言えるかもしれません。

でも地元の皆さんは、ごく当たり前の日常のお風呂として利用されていましたので

そこもちょっとおもしろい雰囲気でした。

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「浅蔵五十吉美術館」

建築家:池原 義郎

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陶芸家で日本芸術院会員・文化功労者の浅蔵五十吉の九谷焼の名作が展示してあります。

水盤にうつりこんだ紅葉と光。

そして装飾的に緻密に造りこまれたディテールが印象的でした。

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以前にも何度か金沢には足をはこんでいましたが、

今回これほどまでにたくさんの名建築に出会えるとは

思っておりませんでした。

ご案内いただいた建築家の交久瀬先生には感謝です。

皆様も近くに来られるときは少し立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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建築研究会@金沢②

建築研究会
2016.12.08

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先日3日間お休みをいただき、IFAスタッフと建築家と大工さんとで

石川県まで建築巡礼の旅に行ってきました。

いろいろ歩き回った中から少しご紹介いたします。

 

「金沢海みらい図書館」

建築家:シーラカンスK&H

シンプルな箱型にドット柄のファサードが印象的なんですが、

内部の展示室に行くと図書館なのに歓喜の声を出してしまいそうでした

「とにかく気持ちの良い展示室をつくりたかった」のコンセプトのとおり、

非常に気持ちの良い空間が広がっていました。

天井照明は一切ありません。図書棚などの照明を除けば

すべて丸窓からの自然照明が白い壁面を反射して館内全体を明るくしています。

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「金沢市立玉川図書館」

建築家:谷口 吉生

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はい。

また図書館です。

金沢の人は身近に素晴らしい公共建築がたくさんあってほんとに羨ましいですね。

そして驚きなのが共同設計者に父・谷口吉郎の名がっ!

最初で最後の親子コラボだそうです。

鋼板とガラスと煉瓦の相性が良く親子がつくった明るい気持ちの良い図書館でした。

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「金沢21世紀美術館」

建築家:SANAA

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まちに開かれた公園のような美術館。

多方向性・水平性・透明性をキーワードに

気軽に楽しめるこれまでになかった美術館です。

あまりにも新しく斬新で好き嫌いはあるかもしれませんが

とにかく美しい建築だと思います。

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「石川県西田幾多郎記念哲学館」

建築家:安藤 忠雄

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世界のANDO。。。あまりにも有名なRCの巨匠ですね。

批判ではなく他のANDO建築と比べると

スケールが小さい気がしてしまうところが残念です。

淡路夢舞台や地中美術館など海や水面・現代アートが

安藤さんにはやっぱりお似合いだと思います。

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旅はあと少し続きます。。。また次回ご紹介いたします。

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建築研究会@金沢①

建築研究会
2016.11.28

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先日3日間お休みをいただき、IFAスタッフと建築家と大工さんとで

石川県まで建築巡礼の旅に行ってきました。

いろいろ歩き回った中から少しご紹介いたします。

「鈴木大拙館」

建築家:谷口 吉生

鈴木大拙は著作によって禅文化を世界中に広めた仏教哲学者です。

こちらの建物は鈴木大拙の生涯に学び、その思想に出会う場所です。

鈴木大拙を知る「展示空間」

鈴木大拙の心や思想を学ぶ「学習空間」

それぞれ自らが考える「思索空間」

の3つの空間で構成されています。

法隆寺宝物館もそうでしたが谷口建築にはいつもどこか和を感じます。

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「山城温泉 総湯」

「九谷焼窯跡展示館」

建築家:内藤 廣

内藤氏が10年以上関わってきた、山代温泉の総湯(共同浴場)を中心とした周囲の

街並みを歩いてきました。

残念ながら窯跡展示館は休館日でしたが、

総湯と古総湯にはゆっくり浸かることができました。

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「石川県九谷焼美術館」

建築家:象設計集団

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美術館イコール白い壁という常識からかけ離れ、建物そのものが九谷焼を

表現するように色とりどり、素材も様々。

公園(外部空間)もしっかり計画されいて、

海外の建築のような独自の心地よさを感じます。

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旅はまだまだ続きますので次回ご紹介させていただきます。

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建築研究会@大阪

建築研究会
2016.11.21

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IFA建築研究会に参加してきました。
お客様であった紺谷。

IFA通信で報告を読んでいましたが、今回は、社員として自分が参加です。

安藤忠雄の元生家というマニアックなスタートから、安藤忠雄設計の「日本橋の家」(現ギャラリー)にて建築家の住宅模型展を鑑賞し、
岸和朗設計の「日本橋の家」(間口なんと2.5メートル!)、
村野藤吾設計の「大成閣」にて昼食をとり、
安藤忠雄設計の「galleria acca」
移動して安藤忠雄の代表作、「住吉の長屋」で時を刻んでもなお美しいファサードに感動し、 村野藤吾の処女作かつ最晩年作である「日本基督教団 南大阪教会」を見学。そこから、交久瀬さんの在籍したヘキサによる「Rojiコート」、 天王寺の元村野藤吾の事務所を外観から見学し、是非とも中を見たいと願いつつ、 最後は社長のご希望で、ハルカスに上るという。
なかなかお腹一杯!なコースでした。

今回、日本橋の家では、元住人であり、最近ギャラリーへとリニューアルされた金森氏、 南大阪協会では、牧師様にお話を伺うことができました。

日本橋の家は、間口3m、奥行15m、建坪13坪の都市型狭小住宅です。
行ってみて驚くほど、にぎやかな街中にあって、誰もが通り過ぎてしまいそうな細い間口の建物です。
入ってみると、細い階段で上へ導かれ、3階部分の中庭に着きます。
この部分には、住み始めてから可動式の屋根をつけられたとのこと。
中庭には、左右二つの階段が向いあっていて、4階の2つの子供部屋へとつながります。
そう、子供部屋の行き来は、一度階段を下りて上らないといけないわけです。

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住吉の長屋は、中庭に屋根がありません。
トイレに行くのも傘をささないといけない。これは有名な話ですね。

日本橋の家のエントランスには、安藤さんからのお手紙が貼ってありました。
「難しい家だと思いますが、頑張って住んでください。」

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コンクリート打ち放しの家は、かっこいいですが、寒さや結露などもあり、
一般人からすると、住みこなすのが難しいのでは?と感じます。
しかし、金森さんは、本当にこのお住まいを気に入っておられて、 住んでいたころの様々なエピソードや、好きな空間、好きな時間など色々お話下さいました。
この安藤建築のすばらしさを、皆さんに伝えたい思いで、
ギャラリーとしてリニューアルされたそうです。

1981年に建てられた日本基督教団 南大阪教会の礼拝堂も、とても大切に使われており、ほぼオリジナルそのものの姿を見ることができました。
カタコンベをイメージししてつくられたという教会内部は、 静寂で落ち着いた空間となっていて、 凹凸感のある壁面や、オリジナルの照明と控え目にあけられた窓のリズム、 年月を重ねた家具や手すりなどの使い込まれた雰囲気も、 全てが奇をてらわず、丁寧につくられた、居心地のいい建物でした。 (残念ながら内部写真は掲載不可でした。ぜひ実際に見学に行ってみて下さい)

こちらは日本基督教団 南大阪教会の塔屋。こちらは1928年に建てられたもの。

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どちらの建物も、建築家の思いがこもった作品を、使う人が価値を認め、本当に愛情をもって使ってこられたのが伝わりました。
共に年月を経ていますが、古さではなく、「生きている」建物として、 現在進行形で使用され、人々に愛されているというのが素晴らしいですよね。

ライターでもなんでもなく、すごく素人の感想で恥ずかしいですが、 建築研究会のツアーを通じて、愛着を持って使われていく建物、まさに「次の世代に住み継がれる家づくり」というIFAのコンセプトに、 自分も貢献していければなぁと思った一日でした。

それにしても、交久瀬・真島両先生の知識には驚きました。
私ももっと勉強しないといけません!
アテンドして下さった交久瀬先生、企画して下さった室長、
皆様、ありがとうございました!

楽園不動産でも建築家展、続きます。詳しくは、こちらから。(紺谷)

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建築巡礼@神戸

スタッフブログ
2015.12.22

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先日、IFA住宅設計室スタッフと建築家たちと大工さんとで兵庫県まで建築巡礼の旅に行ってきました。 今回は忘年会も兼ねて有馬温泉に浸かってきました。 いろいろ歩き回った中から少しご紹介いたします。

 

まずは「甲子園会館」建築家・遠藤 新

東の帝国ホテル、西の甲子園ホテルと並び称され 現在は武庫川学院の教育施設として再生しています。 遠藤がフランク・ロイド・ライトの愛弟子であることから 日本に残る数少ないライト式建築となっています。

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こんなキャンパスで学べる学生さん達はほんと羨ましい。。。

 

「KHギャラリー芦屋」建築家・安藤 忠雄

1981年に竣工した服飾デザイナー・コシノヒロコの自邸を改修してアーティスト・小篠弘子のギャラリーとして再生しています。

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安藤さんは30年以上前から世界のANDOですね。。。

 

「竹中大工道具館」

2014年の秋に新神戸駅の近くに移転しました。

スタッフの方が展示について2時間ほど案内して下さって大満足です。

展示ももちろん興味深いのですが、建物の各所に大工や左官、瓦師などによる伝統の職人技がちりばめられています。

 

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今回の旅は感性を磨くことができたうえに、いろんな面で建築の歴史に触れることができたような気がします。

 

 

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